ネームが出来たら実際に漫画原稿に下書きをしていきます。
漫画原稿用紙には既に補助線が引かれているので、
それに従いながらコマを割っていきます。
原稿サイズは個人・同人用(B5)とプロ・投稿用(A4)がありますが、
恐らくネームの時に比べて大きな絵になることが多いと思います。
慣れないうちはバランスがとりづらいかもしれませんが、慣れるしかありません。
大きく手を動かすのもなかなか楽しいです。
好みによってシャーペンを使う人、鉛筆を使う人がいますが、
注意点とすれば、下書きの線は最終的に消しゴムで消してしまうので
筆圧強めで描くと消しきれなかったり、原稿を痛める可能性があるという事です。
筆圧の強い人は2Bなどの柔らかめの鉛筆を使うなどして調整が必要になります。
腕に自信のある人はあたりを入れ最低限の下書きで済ませて
ペン入れに移る人もいますが、
基本的に下書きではより細かくしっかり絵を入れていくことになります。
あまり線が多すぎるとペン入れの際どこに線を入れるか悩む事こともあり、
原稿も汚れやすくなってしまうので
あくまで下書きであると割り切ることも必要です。
どうしても迷い線は出てしまうものですが、
デッサン力が上がれば極力減らすことができます。
また下書き段階で完成度の高い絵が出来ても
ペン入れの微妙なタッチで完全再現できるとは限りませんし、
残念ながら最終的に全て消えてしまいます。
下書きは消しゴムかけという作業が増えるだけで
あまり生産的でない作業にも感じてしまいます。
しかし、いきなり一発でペン入れする自信もない…
そうした時に有効なのが水色系の鉛筆(シャー芯)です。
漫画原稿の補助線も水色系の淡い色で引かれているように
印刷で出にくい色なので、消しゴムかけが不要なのです。
ただ、漫画というのは面白いもので、どうしても力や熱が必要なものです。
ドライな描き方をする作家もいますが少数でしょう。
淡い色じゃ描いてる気がしないしノレないという人もいます。
その場合は消しゴムかけを覚悟してでも
黒い色で納得いくまで下書きを続けるほうがかえって創作力が湧くものです。
そうした作業の中でネーム通りの絵や構図じゃないほうが良いと気づく場合もあります。
ネームからの脱線はありです。
むしろ下書きを終えてしまうと
修正の機会が無くなってしまいますので拘ることろです。
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